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知財トピックス

弁理士試験事情について
2015.10.22
今週末、口述試験(三次試験)が行われ、11月には最終合格発表があります。

弁理士試験合格者数は、平成21年の813人をピークにその後4年間は700人台を推移しておりました。合格率は平成24年の10.7%がピークでした。しかし、一転、昨年(H26年)の最終合格者は385人にまで低下し、合格率も6.9%となっています。従前、弁理士試験の合格率は3%程度で、平均でも5~6年の勉強年数が必要な時代がありましたから、まだまだ2~3年勉強すれば合格できる資格であると言えます。

最近、弁理士の方々の採用活動を通じて感じるのは、弁理士資格を取得する理由を問うたときに、「安定のため」、「なんとか食べていけるように」という答えが多くなっており、少々違和感を感じております。プロの知財スペシャリストとして生きていくという気概を感じる方が少なくなっているように思います(特に、男性にこの傾向)。最近の経済景気状況を踏まえると仕方のないことかもしれませんが・・・ちょっと気になります。本当に困ったときに食べていけるかは、組織の中で発揮できる力ではなく、個人のスキルなのではないかと思います(もちろん組織の中で力を発揮することを否定するものではありません)。

最近、若い弁理士の方々は、企業の知財部への就職意向が強くなっているという情報も人材紹介会社の担当から聞いております。大手の企業であってもリストラとかもありますので、必ずしも安定とは言えない時代になっていると思います。つまるところ、特許事務所ではなく、クライアントとしての立場で活動して行きたいということなのかもしれません。クライアントに良い仕事をお返しすることもやりがいがありますから、ぜひ特許事務所でチャレンジしてもらいたいものです。

当所の技術スタッフも一人二次試験に合格し、今週末口述試験に臨みますが、合格の暁には、プロ意識を持たせて仕事をさせたいと思っております。